我輩はブロガーではない。ネタもまだない

SASとかDelphiあたりの人様の役に立たないネタを提供します

Delphiに頼らずAndroid11の開発環境をセットアップする

さて、前回DelphiAndroid開発環境をセットアップしましたが、

  • Delphiのバージョンが異なるとまた別の環境にAndroid開発環境が作成されてしまう
  • 複数あると混乱する

といった問題を回避するために、今回はDelphiに頼らず、自分で環境をセットアップしたいと思います。

色々があるので、ヘルプ含め、他の情報は一切信用せず、この情報通りにやってください!(強気すぎ…)

罠1. ウィザードが正しく終了できない

どんなに正しく設定しても、警告が消えません。警告を無視して、別の画面で正しい情報を設定し直さないといけない、という罠。

罠2. ウィザードのラベルが正しくない

そもそも正しく設定できない恐れがあるという罠。

罠3. 最新のNDKバージョンに対応していない

Delphi11 Alexandriaがリリースされたのは2021年9月上旬ですが、NDKは最新どころか、2021年1月の2つ前まで戻らねば対応していないという罠。

罠を知った上で、早速設定していきましょう。


手順1. Javaをインストール

AdoptOpenJDKはEclipseにブランドネームが変わったようですが、ググってもうまくヒットしないので、AdoptOpenJDK downloadで検索します。

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AdoptOpenJDK のサイトでAdoptium.netへのリンクをクリック
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Temurin 8 (LTS)を選択してダウンロード

標準のインストールパスは以下の通りです。(コロコロ変えるのやめてほしい…)

10/21時点>C:\Program Files\Eclipse Foundation\jdk-8.0.302.8-hotspot
10/25現在>C:\Program Files\Eclipse Adoptium\jdk-8.0.312.7-hotspot
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環境変数は必要なので、SET JAVA_HOME variableはインストール
手順2. Android SDKAndroid Studio)のインストール

Android Studioここからダウンロードし、インストールします。
command line toolsでもいいのですが、GUISDK managerがあった方が便利なので、Android Studioをインストールすることとします。

インストール手順はウィザードをそのまま進めていきます。
インストールが完了したらそのまま起動しましょう。

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インポートする設定はないのでDo not…を選択
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Kotlinのupdateもとりあえず必要ないのでignore>Next
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Customを選択し、JDK Locationはそのまま、UI Themeはお好みでOK。
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Android SDK Locationに「C:\Android\SDK」を設定、Emulator Settingsもそのままで続行し、完了します。

なお、標準セットアップしてしまったときもフォルダパスはSDK Managerから変更ができますので、ご心配なく。

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初期設定が完了したら、Android Studioを起動し、More ActionsからSDK Managerを選択
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Android 11(APIレベル30)にチェックしてApply

設定が終わったら終了しておきます。

手順3. Android NDKのインストール

サポートされていない NDK のダウンロード(名前…)にアクセスし、r21eのWindows用ファイルをダウンロードします。
ダウンロードが完了したら、解凍し、C:\Android\NDKに移します

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こんなフォルダ構成
手順4. Delphiで設定する

さて、ここからが本番です。

Delphiを起動し、ツール>オプション>配置>SDKマネージャを開きます。

追加をクリックし、新規SDKAndroid(32/64bit)を選択し、SDKバージョンから新規追加を選択します。

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と設定します。


次の画面では、⚠マークが表示されると思いますが、数秒待つと、勝手に基底フォルダを検索し、初期設定してくれます。

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初期設定された直後の画面
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Android-23となっている部分は-30に変更しておく

1つだけ⚠が表示されていますが、これは一番下のSDK APIレベルのもので、ここで大事なのはAPIレベルに関する警告は出たまま、終了します。
大事なことなので2回いいます。

APIレベルに関する警告は出たまま終了させる必要があります。


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ウィンドウサイズが小さいと、APIレベルに関する項目が隠れてしまう(バグ)ので、ウィンドウサイズを広げる

最後に、追加されたSDKの「SDK APIレベル」を正しいパス「C:\Android\SDK\platforms\android-30\」に変更して保存すれば完了です。


本件に際しては、Delphi Discordで @jun さんに、多くの情報を提供していただきました。ありがとうございました。